日本に存在する、海洋深層水の取水施設は室戸だけじゃないんです。北は北海道の羅臼から南は沖縄県の久米島まで、日本各地に10ヶ所以上もの海洋深層水の取水施設があります。
その中から、なぜ私たちが室戸の海洋深層水に注目したのか?
なぜ、室戸の海洋深層水を選んだのか?
そのことについて、少しお話ししたいと思います。
室戸岬は深海に囲まれている
以前の記事、「室戸岬の海洋深層水は、不純物が含まれていない、とってもキレイなお水なんです!」でもご紹介したように、室戸岬は四国の中でも太平洋の海側にかなり出っ張った部分なんです。
海に突き出す形状の室戸岬は、その周りを全て太平洋の海に囲まれています。
その室戸岬を囲んだ海の大部分が水深1,000メートルを超える深海なんです!
そして、室戸岬で海洋深層水をくみ上げているポイントは、室戸岬の中でも陸地と深海との距離が特に近いところで汲み上げているんです。
深海が近いポイントの海岸近くの陸地から、海中に伸ばした取水管を水深320メートルを超えるところまで伸ばし、ポンプでくみ上げているんです。
さて、私たちが何故室戸の海洋深層水を選んだのか?
その最大の理由は、ココから先のお話しになるんです!
実は、室戸の海洋深層水にはくみ上げる前の海の中での海洋深層水の動きにすごい秘密があるんです!
その秘密とは?
室戸の海洋深層水の秘密とは?
室戸の海洋深層水の取水施設が有る場所は、室戸岬の東側に位置しています。
その室戸岬の東側の海底は、海岸から2~3km先のあたりから急激に深くなっています。あまりにも急激に落ちているので、海の中に数百メートルの高さの壁が立っているように見えるほどなんです。
その海中にそびえ立つ壁に向かって、遠くアラスカより800年~1000年の時間をかけて流れてきた海洋深層水が激しい勢いでぶつかっています。
その結果、水深1000メートルの深海を流れてきた海洋深層水は、あたかも急斜面を駆け上がるかのように、海中の壁に沿って海面の方に向かって勢いよく昇ってくるんです!
この海洋深層水の流れを湧昇流と呼んでいます。
つまり、室戸岬で取水されている海洋深層水は、水深1000メートルから昇ってくる深層水を、水深320メートル付近の取水口で吸い上げているということなんです。
この、より深い深海の海水をくみあげられる仕組みにより、他の地域の取水施設よりも純度の高い海洋深層水をくみあげることが出来るわけなんです!海面の不純物を含んだ海水(表層水)と混ざる事の無い、ピュアな海洋深層水が海底からやってくるのを、待ち構えて吸い上げているということなんですね!
以上が、私たちが室戸の海洋深層水を選んだ理由です!
「ピュアすぎる海洋深層水」
室戸岬の海洋深層水の秘密を、ご理解いただけましたでしょうか!
そして次回は、室戸の海洋深層水が、汚染された海水と混ざらない、キレイなままでいる理由について、わかりやすくお話しさせていただきます。